貴重な文化芸術資産の継承と文化芸術作品との新しい出逢い。

所蔵元公認の高精細デジタル作品データをセキュアに配信

私たちNTT ArtTechnology は、人類が歴史的に培ってきた文化芸術を守り、未来へと継承していくとともに、新しい鑑賞体験をご提供する取り組みを進めてまいりました。その中で、先進技術を用いて高精細にデジタル化した芸術作品を、お手元に設置いただく「4K モニター」にネットワークを通じて配信するサービス「ArtTechView」(アートテックヴュー)を2021年10 月よりご提供しております。NTT 東日本・西日本の高速かつセキュア(安全)な回線を使用することで、これまでネットワークで扱うことが難しいとされてきた所蔵元認定の高精細大容量画像を配信しています。

北斎と廣重、2大絵師の浮世絵作品とオルセー美術館の西洋絵画作品

この度、サービス開始から提供していました「浮世絵」――日本画の絵画形式のひとつで、江戸期に庶民に親しまれました――に加えて、「西洋絵画」もラインナップとして加わることとなりました。
浮世絵では、風景浮世絵版画という新しいジャンルを切り開いた2大作品、葛飾北斎 の『冨嶽三十六景』と歌川廣重の『東海道五拾三次』の2大浮世絵師による作品をご用意しましたが、今回の西洋絵画では、19世紀に海を渡った浮世絵が大きな影響を与えた印象派の作品を中心にラインナップいたします。作品はすべてフランスのオルセー美術館所蔵のもので、ゴーギャン、ゴッホ、ミレー、モネなどの全49作品を取り揃えています。
これらの作品を、原画の色彩のみならず、浮世絵では和紙の繊維や版木の木目、西洋絵画では絵の具の盛り上がりなどのマチエールまで、素材の質感を忠実に複製し、デジタルデータとして配信いたします。

作品の展示と鑑賞に関わる課題

これまで、私たちが文化芸術作品を鑑賞するには、博物館や美術館に足を運ぶことが常でした。しかし、展示による品質劣化から作品をできるだけ保護するために、展示ケース等に格納し照射光量を制限した環境下で展示されるため、作品に近づいて鑑賞することが困難でした。
また、公開されていない時期もあり、いつでも好きな時に鑑賞できるというわけではありません。ここには作品の「公開」と「保存」というジレンマが存在します。さらに、2020年からの新型コロナウイルス感染症の拡大により、博物館や美術館に足を運んで作品を気軽に鑑賞することが以前よりは難しくなりました。

生活空間の中で新しい鑑賞体験を愉しむ

こうした環境下で私たちは、精緻なテクノロジーと現代の職人による繊細な技法によってデジタル化された作品を、ご自宅やオフィス、学校、病院や介護福祉施設など、皆さまにとって身近な場所にネットワークを介して配信し、作品の細部をじっくりご覧いただくサービスを開発いたしました。
生活空間の中で技術の粋を結集した作品をご覧いただき、原画を博物館や美術館で愉しむのとは異なる鑑賞体験を、本サービスを通じてお愉しみいただければ幸いです。

芸術作品との出逢いがより身近で豊かなものになり、かけがえのない貴重な文化芸術資産が後世に継承されてゆくことに、私たちは貢献してまいります。

※配信される画像データはいずれも所蔵元の公式な認定を得て、アルステクネグループが制作・保有するデジタルリマスターデータを使用しております。

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